人形の着物屋さん 雅楽

ホームページから始めてヤフーブログ15年 こちらに移りました。

夏越の大払 制作裏話

登場人物+販売用 
一体いくつ作ればいいのか

とりあえず、各サイズx4枚  を頭にいれて、

下着
千早


とパーツごとに作りためたのですが~
イベント用の不揃いサイズなどが頭をかけめぐり、
下着と千早が随分増えてしまいました。

PCで各神社情報調べていると、
神主もいるのかな~

大変なものは後まわし。


先ず今回は、

祢宜(ねぎ)さんの衣装から。

イメージ 1


人型を手にした祢宜さん。

普段の装束は、浅葱色の袴です。

巫女さんの緋色にくらべ、清々しいですね。

袴は省略系  股なしの行灯型です。



イメージ 2


正面から紹介します。

狭霧は、神社の祭神で登場。

で、背後霊よろしく、高いところに見え隠れしているのです。

装束は子供なので、 菊つづりのついた 水干姿。

化繊のあわせ仕立てで作りました。→これが災いの元!
狩衣や水干は庶民の着るもので、作業しやすく、袖くくりの緒(紐)がついていて、きゅっとしぼるわけです。この通すところは、縦糸を抜きます。
一般人は麻でしたから、平織り、織目が粗く、スーッと抜けるわけです。
この化繊(着物地)や絹は、縦糸が細いのです。
おまけに地紋があるので、縦糸横糸が微妙に入り組んでいます。
スーッと抜けてくれないので、すごく時間が掛かってしまいました。
横糸まで引っかかったり、調子よく抜けると思うと、裏布を引いていたり~

今度作る機会があったら、木綿です!!

でも、苦心した甲斐あって、ボンボン菊つづり(牛若丸のあれですよ~)が、
可愛い!!!

短い脚なのですが、指貫(さしぬき)袴を履いているので、
少しは長くみえる?

大きさはどのくらいがベストなのか、不明です。

今は ゴムがあって何ということないですが、
先人の、作業用に絞る紐一つも、飾って見せているあたり、
感心させられます。